心のままに

「ピンチも悩みも、人生のエンターテイメント。どうやって解決して行くのか考えたらおもしろい」とのこと。さて……

死なない機能

人の体には、急激な外からの環境変化に対して、今よりは悪くならないようにする機能、があると言う。体温、水分量、血糖値などを正常に保つよう調整されるわけだ。――「ホメオスタシス機能」


例えば、非常時で食べられない生活が続いたとしても、ある程度体重が減った時点でSOSが発信されて、体重の現象を防いでくれる、とか。ダイエットしていて、体重が減らない時があると、よく聞く話だ。反対に、大食いの人がとんでもなく食べても血糖値に変化がない、というのもある。


精神はどうなのかな。

ゴキブリ二……

ラジオをオンにして台所でゴソゴソやっていたら、「ゴキブリ……シタ……」と聞こえた。ん、ゴキブリがどうした? と、しっかり耳を傾けると、「ゴキブリ二ゲンショウシタ……」と言う。何のこっちゃ? わけが分からない。


耳が悪くなった、聞いたことがすぐに理解できなくなっている、と落ち込みそうになったけれど、その後の話の続きで理解でき、安心した。
「五期ぶりに減少した……」という大手企業の経済状況の話だったのである。やれやれ。アナウンサーも、原稿を読みながら、自分の耳に入る音で「ん?」となっていたに違いない。


いつも、文字を目で追って理解することをやっているから(テレビでも、近頃は画面にテロップが出ることが多く、聞くよりも読んでいる)、〃聞いて〃理解することも心がけようとラジオをかけた挙句の顛末だった。

ポジティブシンキング

〃恩赦妄想〃とは、死刑を宣告された人が、処刑の直前に、「自分は、土壇場で恩赦されるのだ」と空想し始めること。結局は、段々と精神が壊れ、感情の無い人間になって行く。それは、生き延びるための、自己保存メカニズムらしいのだが。


ヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』によると、ナチスの収容所から運よく解放された人でも、そんな自己保存メカニズムの精神状態からは解放されず、自由の身になっても生きることに希望が見い出せない人が多くあったようだ。


ポジティブシンキング、ではダメなのだろうか。この時期、もう一度、『夜と霧』を読み返そう。